【今日の話題】2021年10月6日

2021/10/6

 2018年の10/6、築地市場が卸売市場としての営業を終了しました。同年の10月11日に豊洲市場が開場し、同日解体工事が始まっています。豊洲市場では、築地市場と同じく、競りの見学、イベント、物販・飲食店舗など一般の人や観光客も利用できる施設となっています。最寄り駅は、ゆりかもめ市場前駅ですね。

 さて、秋の魚と言えばサンマです。松茸や栗、かきなどと共に秋の味覚を代表する食材のひとつとして数えられます。サンマは、学名をサイラといい、紀伊半島の方言にその由来があります。和名のサンマの由来には2つの説があり、「細長い魚」を意味する狭真魚が「サンマ」と変化したとする説、大群をなして泳ぐ習性を持つことから「大きな群れ」を意する「サワ(沢)」と「魚」を意する「マ」からなる「サワンマ」が語源となったという説があります。現代では使用されるほとんど唯一のとなっている「秋・刀・魚」と書く漢字表記の由来は、「秋に獲れる刀のような形をした魚」であるとのこと。漢字表記のとおり、体は細長く、あごはくちばし状で下あごは上あごより突き出してしゃくれたような顔をしています。鱗が小さい上にはがれやすく、漁獲されたものは漁船から水揚げされる際にほとんどの鱗がはがれ落ちてしまうらしいです。寿命は1年から2年程度であり、通常2年で全長35cm程度まで、まれに40cmを超える大きさに成長する。北太平洋に広く生息し、日本海を含む日本近海から、アメリカ大陸沿岸のアラスカおよびメキシコまでの海域に分布しており、季節によって広い範囲を回遊する魚として知られます

 秋のサンマは脂肪分が多く独特の風味のあるようで、秋の代表的味覚であり、日本各地でサンマ祭りが行われています。目黒のサンマ祭りは有名で、例年、焼きサンマが無料でふるまわれています。

 生のサンマの鮮度の見極めは、尾を持ちサンマの頭を上に向けたとき、体が曲がらずにできるだけまっすぐに立つもの、目が濁っていないもの、口先がほんのり黄色いこと、などと言われています。おいしいサンマは口先だけでなく尾も黄色く、極まれに全身が黄色のサンマも獲れるそうで、高級魚として高値で取り引きされるみたいです。サンマが黄色くなる理由はいまだ解明されていないみたい。

 また、サンマは無胃魚といって胃がありません。腸も短いため食べたものは、20分から30分程度の短時間で消化され体外に排出されます。そのため、漁獲されたサンマの内臓はほぼ空っぽだとか。苦みもほぼないため調理の際に内臓を取る必要は、ありません。焼いたサンマの苦みは、胆のうの胆汁の苦みであるらしいです。ただし、内臓にはアニサキスが寄生している場合もあり、生食やそれに近い調理方法には注意が必要です。

サンマには、血液の流れを良くするといわれるエイコサペンタエン酸が含まれており、脳梗塞心筋梗塞などの病気を予防する効果があるとされています。また、ドコサヘキサエン酸も豊富に含まれており、体内の悪玉コレステロールを減らす作用、脳細胞を活発化させ、頭の回転を良くする効果もあるとされています。