木槌で開こう鏡餅

 お正月にお供えした鏡餅を食べるのが鏡開きですね。1月11日に行われる年中行事のひとつです。江戸時代の武家社会のいち行事から庶民に広がった風習みたいです。

 鏡餅の鏡は、お餅を神聖なものであった鏡に見立てて呼ぶようになったことから始まります。そのお餅を食べる時に縁起が良い開くという言葉をあてたようです。

 この行事で大事なのは、歳神様が帰った後の鏡餅を捨てずにしっかりと食べること。神様の力を授かり、その年の健康を願うといいます。刃物で切ることは縁起が悪いとされ、乾燥した餅を木槌で細かく割るのが習わしみたいです。地域によっては餅の割れ方によってその年の運勢を占うこともあるようで、細かく割ることができれば豊作であるとか。

 食べ方としては、お雑煮にしたり、そのまま焼いたてたべたり、おかきにしてたべても何でもいいみたいですね。

 いまでは、パック詰めの鏡餅が市販されています。鏡餅型の容器の中に個装されたお餅が入っているので、鏡開きで小槌で割る必要はありません。便利なものはどんどんつかっていきましょう。

 忙しい現代社会では、伝統行事はどんどん簡易的になっていきますね。鏡開きの意味と本当は木槌で割ることぐらいは覚えておいていいでしょう。