日本で一番寒い日

 暦の上で一番寒い日、それが大寒(だいかん)です。暦の上ではというのは、大寒という期間が月の満ち欠けで数えられた太陰暦によって中国でつくられたものだからです。太陽の動きによって数えられる太陽暦とは1か月ほどずれています。東京でいうと一番寒いのは例年通りだと2月の初めですね。とはいえ、寒いには違いありません。

 24節気のうちの大寒は、本来一年を24に分けた15日間の始まりから終わりまでをいいます。ニュースなどでは始まる日を大寒と呼び、一般的にもそうですね。

 大寒(だいかん)たまごというものがあります。本来鶏は寒い時期にはたまごを産まないので、寒さの厳しい大寒の間に産まれた卵には栄養がつまっていると考えられていたため、厳しい冬を乗り切れる縁起物として食べられていたそうです。現在では鶏卵は一年中とれますから、あくまでも縁起物として食べてみるのも良いでしょう。

霜柱をシャキシャキしたい

 凍える気温の日も多くなり、朝は霜が降りる日もありますね。空気中の水蒸気が氷となってモノの表面に付着するのが霜ですが、日本語では霜が降りる、降ると表現します。実際には空から落ちてくるわけではありません。英語ではfrost(フロスト)、霜が降りることはbecome frosted という表現をします。

 霜が降りる条件は、モノの表面の温度が0度以下になっていることです。これは気温が3度以下になるとおこることが多いようです。霜は氷の結晶であるため、雪の結晶のような形になったり、枝状にモノの表面を伸びていたりして綺麗に見えることもあります。車のフロントガラスに付着することも多く、危険なため取り除く必要があります。ものすごく寒い時は水をかけると逆効果になるので、お湯をおかけるようにしましょう。

 同じような現象に霜柱がありますが、霜柱は地中の水分が凍ってできるモノのため、霜とは違う現象です。霜柱は毛細管現象という現象によっておこるようです。水が細い管の中を吸い上げられたり、下ったりする現象のことです。土の間が管の役割を果たすため、地中の水分が凍った土の表面をめがけて登っていき、外気にさらされた水分が管状に凍ることを繰り返すために起こる現象だそうです。都会ではヒートアイランド現象によりみることが少なくなったとの見方もあるみたいですね。

 確かに霜柱をシャキシャキやるあの感覚は久しく体験していないように思います。

かるたはもうしない?

 正月と言えばかるたというイメージもなくなりつつあるのでしょうか。今はいろんな娯楽がありますから、「いろはかるた」や百人一首を親戚みんなでやるということも少ないのかもしれません。

 かるたには、文字札と絵札があり、あいうえお46枚ずつの札があるのが一般的です。文字札には文章が、絵札に文字札の頭文字とその内容の絵が描いてあります。文字札を読み手が読み、対となる絵札を多くとる遊びです。読み手はだいたい大人で、子どもが文字や言葉を覚えるために遊ぶこともありますね。

 かるたの語源はポルトガル語です。同じような発音のcartaはトランプやタロット1枚1枚を表していて、英語のカードと同じ語源であるそうです。

 「いろはかるた」には種類があり、江戸かるた、上方かるた、尾張かるたなどがありますが、それぞれ決まった文字札と絵札があります。

 各地方にもその地方の伝統や名物などを読み込んだかるたありますが、群馬県上毛かるたは有名ですね。毎年競技大会が行われているようです。

 かるた、正月っぽさを味わえるワンアイテムです。

木槌で開こう鏡餅

 お正月にお供えした鏡餅を食べるのが鏡開きですね。1月11日に行われる年中行事のひとつです。江戸時代の武家社会のいち行事から庶民に広がった風習みたいです。

 鏡餅の鏡は、お餅を神聖なものであった鏡に見立てて呼ぶようになったことから始まります。そのお餅を食べる時に縁起が良い開くという言葉をあてたようです。

 この行事で大事なのは、歳神様が帰った後の鏡餅を捨てずにしっかりと食べること。神様の力を授かり、その年の健康を願うといいます。刃物で切ることは縁起が悪いとされ、乾燥した餅を木槌で細かく割るのが習わしみたいです。地域によっては餅の割れ方によってその年の運勢を占うこともあるようで、細かく割ることができれば豊作であるとか。

 食べ方としては、お雑煮にしたり、そのまま焼いたてたべたり、おかきにしてたべても何でもいいみたいですね。

 いまでは、パック詰めの鏡餅が市販されています。鏡餅型の容器の中に個装されたお餅が入っているので、鏡開きで小槌で割る必要はありません。便利なものはどんどんつかっていきましょう。

 忙しい現代社会では、伝統行事はどんどん簡易的になっていきますね。鏡開きの意味と本当は木槌で割ることぐらいは覚えておいていいでしょう。

成人式ではお静かに

 1月の第2月曜日は成人の日です。1999年までは毎年1月15日が成人の日でしたが、2000年からハッピーマンデー制度が導入されて、1月8日から14日までのどれかとなりました。

 ハッピーマンデー制度とは、土曜日・日曜日の週休二日制が浸透したため、国民の祝日の一部を月曜日に移動させることによって3連休とするために、2000年から法改正がされたものです。成人の日とスポーツの日は2000年に、海の日と敬老の日は2003年に移動していますね。

 成人の日は、祝日法によると「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ことを趣旨としています。このため、この時期には全国の市町村で成人式が行われます。雪の多い地域、特に東北、長野といった豪雪地帯では夏に成人式を行う市町村も多いみたいです。

 成人式の発祥は1946年、埼玉県の現 蕨(わらび)市で開催された「青年祭」だと言われています。それが全国に広まりいまやすべての市町村で毎年開催されています。

 全国には特徴的な成人式がありますが、千葉県浦安市ではディズニーランドで成人式を行うようです。うらやましいとも思いますが、生まれ育った場所で成人式に参加するのも良いものです。

年末がゆっくりの人は年の淵

 一年もそろそろ終わり、もう年の瀬です。「年の瀬」という言葉は、江戸時代から使われ始めた言葉で、庶民にとっては年を越えることも一苦労で、このことを川の水深が浅く流れの速い"瀬"に喩えているそうです。

 12月28日は仕事納めという方が多いでしょうか。官公庁などの公的機関では、法律によって12月29日から1月3日までが休日となっています。28日は御用納めといいその年の最後の業務日となります。官公庁でも慌ただしく掃除や書類整理などをしている姿が見られますね。

 一般企業でも同じように28日を最後の業務日とするところが多いですが、銀行は30日までやっているようです。30日が休日だと当然通常業務はやっていませんので注意しましょう。

 日本の証券取引所では12月30日の年末の最終取引日に大納会という催事が行われます。東京証券取引所大納会では、2002年以降その年話題となったキーパーソンをゲストに呼び、立会終了の鐘を鳴らすのが恒例となっているそうです。来場者には、その場で打たれた持ち帰り用の生そばが配られて、万歳三唱でその年の幕を閉じます。年が明けた1月4日には大発会(だいはっかい)という初日の催事が行われます。東京証券取引所では最初に鐘が鳴らされます。大発会の日は株価が上昇する日が多いとか。ご祝儀相場ともいわれます。下がる年もあるようですが。

病院や歯科医院なども一般外来は停止しますが、救急患者や入院患者のケアは年末年始だからといって変わりませんので、いつも通り働いている医療職や福祉職の方もいます。誰もがゆっくり年の瀬を過ごしているわけではありません。

 年の瀬だからといって生活に何の変りもないというひともいるでしょうから、それぞれの年の瀬を過ごしましょう。

アトラクションが1回100円、最大12回乗れる遊園地。

 年末には有馬記念が盛り上がるようです。競馬について調べてみましょう。

 G1レースというのは聞いたことがあります。Gはグレードの頭文字。クラスが一番高いレースで、たくさん勝利している速い馬しかでれないレースです。G1レースは年間24レース行われ、有馬記念もこれに含まれます。他には、宝塚記念ジャパンカップなど有名ですね。

 一般的にイメージされる競馬は、平地競走という障害のない芝やダートを走るものですが、そのレースは9つに区分分けされています。G1・G2・G3・リステッドと続き、勝利数や獲得賞金によって出走できるレースが異なります。競馬になじみがない人でも耳にするレースや競走馬は、ほとんどが一番上のクラスのG1レースやそれに出走する馬でしょう。

 近年では競馬場自体が楽しめる施設としてどんどん新しくなっています。食事も楽しめたりするので遊園地に行く感覚でいってみてもいいかもしれません。馬券を買うのもアトラクションに乗る感覚で消費するモノと思って買うのが良いでしょう。