年末がゆっくりの人は年の淵

 一年もそろそろ終わり、もう年の瀬です。「年の瀬」という言葉は、江戸時代から使われ始めた言葉で、庶民にとっては年を越えることも一苦労で、このことを川の水深が浅く流れの速い"瀬"に喩えているそうです。

 12月28日は仕事納めという方が多いでしょうか。官公庁などの公的機関では、法律によって12月29日から1月3日までが休日となっています。28日は御用納めといいその年の最後の業務日となります。官公庁でも慌ただしく掃除や書類整理などをしている姿が見られますね。

 一般企業でも同じように28日を最後の業務日とするところが多いですが、銀行は30日までやっているようです。30日が休日だと当然通常業務はやっていませんので注意しましょう。

 日本の証券取引所では12月30日の年末の最終取引日に大納会という催事が行われます。東京証券取引所大納会では、2002年以降その年話題となったキーパーソンをゲストに呼び、立会終了の鐘を鳴らすのが恒例となっているそうです。来場者には、その場で打たれた持ち帰り用の生そばが配られて、万歳三唱でその年の幕を閉じます。年が明けた1月4日には大発会(だいはっかい)という初日の催事が行われます。東京証券取引所では最初に鐘が鳴らされます。大発会の日は株価が上昇する日が多いとか。ご祝儀相場ともいわれます。下がる年もあるようですが。

病院や歯科医院なども一般外来は停止しますが、救急患者や入院患者のケアは年末年始だからといって変わりませんので、いつも通り働いている医療職や福祉職の方もいます。誰もがゆっくり年の瀬を過ごしているわけではありません。

 年の瀬だからといって生活に何の変りもないというひともいるでしょうから、それぞれの年の瀬を過ごしましょう。