いいトイレの日

 11/10は「いいトイレの日」です。当然ごろ合わせからです。日本トイレ協会が1986年に制定しています。毎日何かの記念日です。今日はトイレの歴史を勉強。

 英語のトイレットを短縮して「トイレ」です。その他、「お手洗い」や「water closet ウォーター・クローゼット」を略して「WC」など様々な呼び方があります。日本では、古くから便所とよばれますが、この呼び方で思い起こされるのが和式便所ですね。現在、公共施設などでもほとんど見ませんが、学校のトイレでは残っているところもあるみたいですね。教育上必要との議論もあるようですが、どうでしょうか。和式トイレは腰の悪い人が使えなかったり洋式トイレより不便なところが多く、見た目も正直文化的ではないと感じます。より便利な洋式トイレに変えていくべきであると思いますが、子どもにこういうものも使い方を覚えましょうということでしょうか。文部科学省のデータをみると、和式トイレよりも洋式トイレを多く設置する方針の小学校が、9割程度とのことです。これはわかるのですが、和式トイレを1つ以上設置する方針の学校が5割近くになっています。世の中には和式トイレはほぼない状況ですが、小学校に設置されているということは、和式トイレなんて見たことがないという人のほうがまだまだ少ないのですね。

 SDGsの目標に安全な水とトイレを世界中にという目標がありましたね。トイレについては、2030年までに世界中のすべての人に適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす、ことがターゲットの一つです。ユニセフによれば、「36億人が、安全に管理されたトイレを使用できない。このうち、4億9,400万人は、家や近所に利用できるトイレがなく、道端や草むらなどの屋外で用を足す、屋外排泄をしている。」としています。世界人口は約78億人ですから、世界の人々の半分近くが適切なトイレを使用できていないとのことです。排泄物が安全に処理されていなければ、細菌たちがさまざまな所から体内に侵入し、それらが原因で、特に免疫力の弱い子どもたちは下痢を発症してしまうとのことです。世界では、年間およそ52万5,000人の5歳未満の子どもたちが、下痢によって命を落としています。これを聞くと深刻な問題に感じてしまいます。

日本では自分で選ばない限りは、衛生的なトイレを使用できます。幸せなことです。次の世代がさらに衛生的にトイレを使用できるように社会を作っていきたいですね。

8020運動。80才で20本。

 立冬は大体11/7か8のどちらかのようです。今年は11/7が立冬でした。こよみの上では冬の始まりです。とはいえ、前にも話した通り、現実の季節感より1か月ほど早いわけですが。まだからっとした秋晴れが続きそうです。

 また、11/8は「いい歯の日」でもありますね。1・1・8でいい歯のごろ合わせから1993年に、日本歯科医師会によって制定された記念日です。小学生のときにいい歯の日に合わせて、ポスター作りをした方もいるのではないでしょうか。自治体などで毎年開催しているところもあり、地域の公民館やスーパーなどにも掲示されているところもありますね。小学生の描く絵はどれも個性的で味があります。大人にはかけなさそうな絵ばかりで面白いですよね。

 8020(ハチマルニイマル)運動をご存じでしょうか。日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の 歯があれば、おいしくご飯を食べるのに問題がないそうです。「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まったそうです。小学生の描くポスターにめざせ8020とか書いてあるのはこれのことですね。平成28年厚生労働省の調査には、「80歳になっても自分の歯が20本以上ある8020(はちまるにいまる)を達成した人の割合が、前回調査の40.2%から51.2%に増加していることなどが分かりました。」とあります。2人に一人が8020を達成し、調査依頼過去最高であるとか。歯の健康への意識は上がっているようです。大人の歯は、親知らずを除いて28本。入れ歯での食事は想像以上に食事の楽しさが減るみたいですので、なくなれば入れ歯になればいいやと言うのは危険な考えです。普段から歯の健康に気を付けましょう。

 一日の歯磨きの回数については諸説あるみたいですね。1日3回食事後を推奨する歯科医師もいれば1日2回朝晩で良いとする医師もいます。でも、理想は何か口に入れたら歯磨きすること、寝る前に歯磨きすること、としているものが多いですね。毎日最低でも2回。細菌の活動を押さえ、お口の健康を守りましょう。

 ところで、歯医者さんの数はコンビニより多いというのは有名な話ですね。事実全国の歯科医院の数はコンビニより、1万軒以上多いそうです。どんなサービスにしろ、選べる選択肢が多いのは利用する側にとっては良い事です。自分の口の健康を預けられる歯医者さんに出会えるといいですね。最近は、歯が痛くなったから行くというよりも、定期受診で歯医者に行く人も増えているとか。定期受診に関しての自治体の助成があるところもあるので、8020達成のため、定期受診を検討してみてはどうでしょうか。

いいご縁の日。出会いの形も多様化しましたね。

 11/5は縁結びの日だそうです。1・1・5で「いいご縁」のごろ合わせから、島根県の神話の国・縁結び観光協会が制定しています。島根県出雲大社では、旧暦の10月、神無月に神様が集まって縁結びの祖団をするとされています。新暦でいうとちょうど今ぐらいです。今ごろ出雲大社で会議をしているのでしょう。

 縁結びといえば、今はマッチングアプリとかでしょうか?お見合いと言うのも、縁談と言う言葉も最近は身近には聞きませんね。

 厚生労働省のデータによると、最近の平均初婚年齢は男性31.0歳、女性29.4歳で、その推移をみると過去に比べて初婚年齢は上昇しています。2000年では男性28.8歳、女性27.0でしたので、平均でいうと男女ともに20年で2歳強結婚が遅くなっています。日本では晩婚化が進んでいると言えますね。県別にみると、東京都が東京都が最も初婚年齢が遅く、男性32歳、女性30歳くらいになっています。人口が多く、人口密度も高い東京など都会の方が、パートナーと出会える可能性は高そうですが、県別にみると都市部の多そうな県の方が初婚年齢が遅い傾向に見えます。都会の方が女性の活躍できる場が多いことも影響しているのでしょうか。結婚の条件として経済的な問題も上がりますが、都会だと余計にお金がかかるのでお金をためて結婚しようとする人が多いこともあるのかもしれません。

 晩婚化自体が悪いこととは思いません。女性の社会進出が初婚年齢の上昇に影響しているとしたら、女性がより住みやすくなったことの裏返しともいえますから。でも、晩婚化が少子化につながるとしたら、そろそろ止まらないと大変ですね。いずれにしても誰もが住みやすい世の中になってほしいものです。

SDGs。環境問題のことだけだと思ってました。

 SDGsという言葉をご存じですか。Sustainable Development Goals(サスティナブル ディビロップメント ゴール)の頭文字でSDGs。持続可能な開発目標と訳されます。17の世界的目標、169の達成基準、232の指標からなる持続可能な開発のための国際的な開発目標です。2015年の国連総会で向こう15年間の新たな行動計画として採択されました。

 SDGsの前には、MDGs(ミレニアム開発目標)と言うものがありました。SDGsの前身の世界的目標で、SDGsと同ように2000年から15年間で8つの目標、21の達成基準、60の指標が定められていました。その評価が2015年の国連でされていて、15年の取り組みの結果、世界全体で多くの成果がみられた方、国や地域によって目標の達成に差があること、国内においても地域や性別、年齢等による格差があり、MDGsの恩恵を受けられていない人々がいることが明らかになりました。そして、MDGsの達成できなかったことはSDGsの目標に含まれています。

 SDGsの基本方針は、「ミレニアム開発目標 (MDGs) を基にして、MDGsが達成できなかったものを実現することを目指す。」、「すべての人々の人権を実現し、ジェンダー平等と全ての女性と女児の能力強化を達成することを目指す。」、「統合され、不可分のもので、持続可能な開発の三側面、経済・社会・環境を調和させる。」、「人類及び地球に極めて重要な分野で、向こう15年間にわたり行動を促進する。」となっていますね。MDGsの継承、人権・ジェンダー平等、持続可能社会、その為の行動といったところでしょうか。

 SDGsの17の目標は、「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロ」、「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」、「ジェンダー平等を実現しよう」、「安全な水とトイレを世界中に」、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「働きがいも経済成長も」、「産業と技術革新の基盤をつくろう」、「人や国の不平等をなくそう」、「住み続けられるまちづくりを」、「つくる責任 つかう責任」、「気候変動に具体的な対策を」、「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさも守ろう」、「平和と公正をすべての人に」、「パートナーシップで目標を達成しよう」の17項目になっています。MDGsよりも目標数が増えた上に、目標の時点でより具体的に表現されるようになっているものもありますね。一般のひとに浸透しなければ意味のない目標もありますのでより分かりやすくなっていいのではないでしょうか。

 今が良ければそれでいいというのは違うと思いますので、未来の世代が住みやすい環境を少しでもつくりたいです。SDGsは国連で定められていますので、世界中の人が共有できます。すぐに世界中が同じ方向を向くことはむりかと思うので、まずは向きたい方向をしることですね。

文化の日はほぼ晴れる

 11/3は「文化の日」ですね。文化の日は、国民の祝日に関する法律第2条によれば、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としています。11/3は1946年に日本国憲法が公布された日であり、日本国憲法が平和と文化を重視していることから、1948年に「文化の日」と定められました。憲法記念日という祝日が5/3にありますが、この日は日本国憲法が施行された日です。ちょうど半年後ですね。

 11/3に行われる行事としては、文化勲章親授式があります。文化勲章は、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績を挙げた者に授与される勲章です。創設は文化の日が出来る前で、1937年です。今年の受章者は、野球の長嶋茂雄さん、ノーベル賞を受賞した真鍋叔郎さん、歌舞伎の七代目尾上菊五郎(おのえきくごろう)さんなどですね。スポーツ、学問、芸術など幅広い分野から受章者が選ばれていますね。

 文化の日の前後には、大学や高校の文化祭や学園祭が行われることが多いですね。博物館などの文化に関係する施設でも入場料を無料にしたり割引になったりすることもあるみたいです。上野の科学博物館は常設展示が無料になるようです。この機会に行ってみたいですが、今は事前の入館予約が必要なようです。

 文化の日に合わせ、文化祭を催す自治体もあります。住民の芸術文化活動の発表の場としての役割がありますが、調べてみると、コロナウイルスの感染予防対策で中止・縮小しているところが多いですね。前年も開催できていない自治体が多いと思います。活動の発表が一つなくなってしまうのは、寂しい事です。

 文化の日は雨の降りにくい日としても知られています。統計的に晴れや雨など特定の天気になりやすい日は「天気特異日」と呼ばれ、11/3の文化の日は晴れの特異日といわれますが、実際にはもっと統計的に晴れている日もあるみたいなので、そういうイメージですね。晴れやすい日であることは変わりないです。今年の文化の日も全国的に晴れそうですね。

霜降の候いかがお過ごしですか

 11月の和風(わふう)月名(げつめい)は「霜月(しもつき)」です。霜の降る月で霜月だそうです。英語での月名 November は、「9番目の月」の意味で、ラテン語で「第9の」という意味の「novem」の語に由来しています。実際の月の番号とずれているのは、ローマ暦が3月から始まるので、3月から数えて9番目という意味であるそうです。

 霜の降る月と言いますが、実際には霜が降りるにはまだはやいですよね。これは、旧暦の11月が新暦の11月とずれているから。新暦でいうと、霜月は11月下旬から~1月上旬ごろに当たります。

季節を表す言葉として、二十四節気(にじゅうしせっき)というものがあります。中国から伝わった暦(こよみ)で1年を24分割して季節の指標とするものです。立春春分(しゅんぶん)、夏至(げし)、冬至(とうじ)などがカレンダーでもよくみる馴染み深いものですね。1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けています。12個の月は、節気と中気の二つに分けられています。旧暦の11月の霜月は、「寒露(かんろ)」と「霜降(そうこう)」に分けられています。今は、二十四節気(にじゅうしせっき)でいうと、「霜降(そうこう)」の時期です。次の節気が「立冬」ですので終わりがわかりやすいですね。今年の立冬は11/7です。立冬までは、お手紙の書き出しでは、霜降の候(そうろう)とか、霜降の折からなどと書きましょう。

 よくニュースなどで、「暦の上では~」と前置きして説明されるように、実際の季節感とはずれているので少し混乱しますが、日本の文化として覚えるしかありません。過去には、日本気象協会の主導で、実際の季節感と合わせた二十四節気(にじゅうしせっき)を普及させようとしたこともあったようですが、なかなか浸透せず、反対の声も多かったために計画は中止になっています。

 霜にはまだ早いですが、昼と夜の寒暖差が大きくなってきました。寒暖差が大きくなると、紅葉が色鮮やかになります。道端の落ち葉が目に付くことも増え、より秋らしくなりますね。そういえば、虫の声はもう聞こえなくなりました。冬は目に付く虫が少なくなるのがいいところです。

点字の日

 11月に入りました。冬と言ってもいいような気温になることもあり、だんだん衣類も厚手になってきますね。季節の変わり目は体調を崩しやすいので注意です。空気の乾燥もあるので、火の元にも注意しましょう。

 さて、11/1は日本点字普及協会により制定された点字の日だそうです。1890年のこの日、日本語用の点字が正式に採用されたことを記念して2013年にできた記念日です。

 点字とは、指先の触覚により読み取る視覚障害者用の文字です。平面から盛り上がった部分(点)によって文字・数字を表現します。通常用いられる点字は横2×縦3の6つの点で表されたブライユ (Braille) 式点字が用いられ、考案者ルイ・ブライユの名前から、多くの国でブライユは「点字」をさす言葉として使われています。

 近年、バリアフリーユニバーサルデザインの一環として点字の併記が行われるようになっています。缶入りのビールなどのアルコール飲料の飲み口の横に、点字が書いてあることがありますが、「ビール」または「おさけ」と表記してあるそうです。そのほかでは、エレベーターのボタンの下に点字が書いてあることがあります。開くボタンの下には「シメ」、閉まるボタンの下には「シメ」と書いてあることが多いそうです。日本語の表記通りではなく、簡略化した文章で書いてあるのですね。

 点字と聞いて思い出すのが、駅のホームでみる点字ブロックです。正式には「視覚障害者誘導用ブロック」といい、身の不自由な方が足の裏や白(はく)杖(じょう)を頼りに進むことを助けます。黄色でできたブロックには、「線状ブロック」と「点状ブロック」の2種類があり、「線状ブロック」は移動の方向を、「点状ブロック」は危険な場所や目的地をそれぞれ表しています。駅のホームに設置された点字ブロックは特別なもので、線状と点状が組み合わさったものになっていて、点が線路側を、線がホーム内側を表し、線の突起があるほうが安全な方だとわかるようになっているそうです。無配慮な人が、点字ブロックの上に物を置いたり、駐車したりして、目の不自由な方がけがをされるケースもあるようなので、点字ブロックの上では立ち止まったり、物を置かないようにしましょう。ちなみにこの点字ブロックですが、日本人の発明だそうで、今や世界共通で使われているといって過言ではないほど世界中に広がりを見せているそうです。さらに、スピーカー内臓のブロックや、弱視者のためにLEDを埋め込んだ製品など、ユニバーサルデザイン製品としての進歩も進んでいます。

 点字は利用しないと気にしない方が多いと思いますが、さまざまなところにありますね。普段使用しない方でも、無自覚に利用に邪魔をしないようにその存在の認識していけるといいですね。11/1は点字の日についてでした。