誕生石には何の由来もない

 誕生石というものがあります。もとはアメリカで定められたものですが、それを基準に各国で若干の違いがあるようです。日本では1958年に定められたものが一般的であるようですね。自分の生まれた月の宝石を身に着けると何らかの加護があると言われるものですが、特に石に効果があるわけではないので、古くからあるおまじないのようなものですね。宝石を売る側の販売戦略、それぞれの石のキャッチコピーのようなものです。

 誕生石の起源には諸説あるようですが、文書として残っているものでは聖書の中にそのような記述があるようです。12種類の石にそれぞれの名前を彫るというような記述ですが、これを12か月の月に変換し、当時の宝石を割り振ったということです。

 11月の誕生石はトパーズ、シトリン、ゴールデンサファイアです。トパーズは日本でも産出されているようですね。滋賀県大津市の田上山(たなかみやま)というところが有名です。また、日本で採れるトパーズは透明なものが多いようです。

 ほかによく知られる宝石としては、真珠がありますね。真珠は貝の体内で生成される宝石で、3月の誕生石です。日本は、古くから美しい真珠の産地として有名です。邪馬台国の時代から中国へ贈り物として送っていたことがわかっています。現在でも盛んに養殖されています。

 また、日本では地中に埋まっている宝石がとれるイメージはないですが、種類は少ないながらもとれるみたいですね。穴を掘ってみたら宝石がみつかることもあるかもしれません。今日は誕生石についてでした。

ダーウィンフィンチ

 1859年の11/24に、チャールズ・ダーウィンが「種の起源」を刊行しました。これを記念して11/24は進化の日であるそうです。

 種の起源といえば、ダーウィンの進化論についての著作ですね。進化論とは、生物が長い時間をかけて変化するという進化に関する研究や議論のことです。昔は、人は最初から人として誕生し、サルはサルとして誕生したと当然のように考えられていましたので、種の起源が専門家でなくても読みやすく書かれていたこともあり、大きな関心を集めたようです。特に生物は神が作り出したとする宗教観があった西洋では大きな論争が生まれたようですね。

 ダーウィン種の起源を出す前に世界一周の航海をしていて、その航程でガラパゴス諸島によることになります。ここで、スズメに似た小型の鳥であるフィンチが島により姿かたちが違うことから、進化論の着想を得たとされ、この鳥はダーウィンフィンチと名付けられています。しかし、ダーウィンは島を調査した時点では全く別の種であると考えていたようで、ガラパゴス諸島で思いついたとするのはダーウィンを紹介する上での脚色のようですね。

新嘗祭の日

 11/23は勤労感謝の日ですね。「勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう」日として1948年に制定されました。1年で最後の祝日です。

 勤労感謝の日の前身は、「新嘗祭」(にいなめさい)という祭事であるそうです。天皇が新米などの収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食べる祭事です。飛鳥時代から続いているともされています。もともとは、働くことに感謝する日ではなく、農作物の収穫に感謝する日であったんですね。この「新嘗祭」は旧暦11月の2回目の卯の日に行われていました。十二支のうさぎの日ですね。日にちにも十二支が割り当てられていてその卯に当たる日です。明治に入り太陽暦が導入され、新暦となった1873年(明治3年)になると、旧暦11月の2回目の卯の日は新暦の翌年1月となり都合が悪いということで、その年以降「新嘗祭」は11月23日に行われるようになりました。

 その後、日本国憲法の制定に伴い祝祭日を選びなおすこととなり、祝祭日の宗教的意味合いを取り除くために、「生産感謝の日」→「感謝の日」→「勤労感謝の日」という流れで1948年に国民の祝日に関する法律により制定されたそうです。

 また、新嘗祭はいまでも行われています。同じく11/23に行われ、天皇が新穀を神々に奉り(まつり)、自らも新穀を食す内容は変わっていません。宮中で行われるので一般の人は見ることが出来ません。伊勢神宮出雲大社など全国各地の神宮や神社でも祭事が行われるようですね。

 今でも、勤労感謝の日に生産物へ感謝する日という考え方は残っていて、収穫に感謝するイベントや祭典が行われています。

 勤労感謝の日は、日頃の労働の疲れを癒す休日としても良いですが、本来の意味である収穫物への感謝を意識して食事会などを開くのもいいかもしれません。

いい夫婦のカタチは人それぞれ。

 11/22は「いい夫婦の日」です。1988年に財団法人余暇開発センターによって提唱されたあと、2000年から毎年一般からの投票を基に、理想の夫婦・カップルにふさわしい「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー」を選出しているので、歴史は結構古いです。

 いい夫婦といっても人によって感じ方は違うでしょうが、在宅時間が増えている今は、家庭での夫婦の関係がより生活の充実度に影響してくると思います。

 夫婦円満の秘訣といえば、言葉でしっかり伝えることでしょうか。明治安田生命いい夫婦の日」に関するアンケート調査によれば、配偶者から最も言われたい一言は、夫婦仲に関わらず「ありがとう」。全体の30%です。夫婦円満な人は、「ありがとう」「お疲れさま」など日頃から感謝を言葉として相手に伝えているとのことです。言わなくてもわかるだろうというのは、自分の思い込みの場合が多いです。ずっとパートナーとして一緒にいる相手ですので、特に感謝の言葉は受け取るほうは悪い気はしないですから、しっかり伝えていきましょう。

 夫婦円満の秘訣として、同じ趣味を持っていることがありますね。夫婦間で共通の趣味があるか聞くと、夫婦円満の人と夫婦円満でない人で大きく差があるようです。一緒に楽しめるモノがなにか一つでもあるといいですね。

 一方、コロナ禍の影響で、仲がよくなった人は、仲が悪くなった人の約2.5倍ということです。もともと気が合って結婚した人がほとんどだと思うので、一緒にいる時間が増えれば仲がよくなる方が多いのは当然ですよね。一緒にいることで仲が悪くなったと感じた人もいるので、お互いの歩み寄りで結婚した時のことを思い出してほしいものです。

 最近は結婚式を挙げるカップルが減っているみたいですね。この調査によると4割の夫婦しか挙げていません。昔はどれくらいの人が結婚式をあげていたのかデータがないのでわかりませんが、割合は減っているのでしょう。コロナ禍によるイベント中止の風潮や金銭面の影響もあるでしょうが、ライフスタイルの変化もおおきく影響していると思います。人それぞれ考え方が多様化していって、それを許容できる社会になっているということでしょうか。やるかやらないかは本人たちが決めることですので、盛大に挙げる人と、やらない人の2極化が進んでいくと思っています。

 夫婦に関しては、この人と決めて結婚した人が大半だと思いますので、できれば生涯仲良くいたいですよね。パートナーとの関係性は人それぞれだと思いますので、2人なりのいい夫婦が続いていけばよいと思いました。

ミッキーが生まれた日。

 ミッキーマウスの誕生日は1928年11月18日、日曜日です。ミッキーがスクリーンデビューした日ですね。

 ミッキーのデビュー作は、短編アニメーション映画の「蒸気船ウィリー」という作品です。ご存じ、ディズニーの制作です。最初のミッキー映画はたった7分の映画ですが、白黒で描かれたミッキーが音楽に合わせコミカルに動くテンポの良い作品として知られています。

 ミッキーが口笛を吹きながら船のかじを切っているカットがディズニー作品の冒頭で使われていますが、この作品の1カットです。

 作品のあらすじとしては、蒸気船ウィリーの船員のお調子者でいたずら好きのミッキーマウスが、今日もピート船長を困らせている、という感じでしょうか。7分の映画なので、すぐ終わってしまいますがこの時すでにミニーマウスもミッキーの恋人としてでています。ミニーの誕生日もミッキーと同じく11/28ということになっています。ちなみに、この作品でのミッキーマウスの声は、ウォルトディズニーが演じています。

 ウォルトディズニーといえば、ミッキーマウスを生み出した人、ディズニーを作ったとして知られる人ですね。ミッキーマウスを生み出した人いうのは間違ってはいないのですが、本当の生みの親はアニメーターのアブ・アイワークスという人のようです。ディズニーという会社の名前になったウォルトディズニーが有名になりすぎて、誤解する人が多いもの無理はないかと思いますが。ウォルトディズニーは1966年に65歳で亡くなっています。

 ディズニーランドでも11/28にミッキーマウスのバースデーイベントをやるみたいですよ。今はチケット購入がオンラインでの日付指定券か、抽選しかないので、行こうと思い立っていけないのが残念ですが。園内が混雑していないディズニーランドもこの先ないかもしれないので、貴重な体験をしてみたいですけどね。

ニュースでは将棋のルールについては一切触れないですよね。

 11/17は将棋の日だそうです。日本将棋連盟が1975年に制定しています。江戸時代、徳川吉宗が毎年旧暦11月17日を「お城将棋、および、お城碁(ご)の日」とし、お城将棋、お城碁を行っていたことに由来します。徳川家康が将棋好きだったようで、将軍様の前で将棋を指す「お城将棋」が公務であったとか。いかにも緊張しそうな公務ですが、勝ち負けで出世に違いとかがあったのでしょうか。将棋は江戸時代には遊ばれていたようですが、いつからあるのでしょう。

 将棋は、チェスなどと同じく、古代インドの「チャトランガ」が起源であると考えられています。「チャトランガ」はそれぞれ動きが決まった駒を盤面上で動かし、駒を取り合うボードゲームです。4人制と2人制のゲームがあるみたいです。戦いを模したゲームで駒はそれぞれ自分の兵力を表しています。将棋と同じく王を取った方が勝ちです。紀元前にはあったとされていますが、起源がいつ頃かは諸説あるようです。

 このチャトランガが日本にわたり将棋に、西洋にわたりチェスに、中国にわたりシャンチーになったと考えられています。将棋がいつごろ日本に伝わったのかは、いくつかの説がありますが、早いもので6世紀ごろと考えられています。古代インドからチャトランガが直接伝わった説もあれば、中国でシャンチーの形になってから伝わったとする説もあるようです。将棋の伝来に関しては、確定的な情報がなく、伝来時期が奈良時代の前後であるとほぼわかっている囲碁とは対照的です。囲碁盤が奈良時代正倉院の宝物殿に納められていたことを社会科で勉強したことを覚えていますか。囲碁の伝来が7~8世紀と考えると将棋の方が先に伝来した可能性もあるということでしょうか。

 将棋が日本で遊ばれるようになり、ルールの変遷はあったようですが、本将棋と呼ばれる現在のルールになったのが15~16世紀、室町時代と言われています。チェスにはとった駒を再使用するルールはありませんが、チャトランガから派生した世界の類似ゲームをみても再使用しない方が主流のようです。将棋は独自に発展したといえますね。

 将棋に競技人口は600万人いるらしいです。最盛期には2000万人近くいた時もあったようですので減ってはいますが、根強い人気があります。将棋館というのも昔は各地にあったようですが、いまは数を減らしています。

 初めてやろうとすると敷居が高く感じる人も多いでしょう。日本文化の一つで、今はメディアでもたびたびとりあげられますから、ルールくらいは覚えておくといいでしょう。「四間(しけん)飛車(びしゃ)」、「棒銀(ぼうぎん)」などというのは将棋の有名な攻め手の名前ですが、呼び名だけ知っていたら知ったかぶりできるかもしれません。

松ぼっくりって松の何?

 秋に公園に行くと松ぼっくりが落ちていたりします。松かさとも呼ばれます。ところで、松ぼっくりとは、松の何なのでしょうか。

 答えから言えば、松ぼっくりは、松の果実のようなものです。他の果実と同じように松の種がそこについています。「ようなもの」というのも、生物学的には、果実とは被子植物に形成される種子をその中に含む雄しべの子房が発達したものですので、裸子植物である松の松ぼっくりは正確には果実に含まれないようです。中に種を含む構造としてはリンゴやミカンと一緒です。

 松ぼっくりの種は鱗片(りんぺん)といわれる部分についています。開いたときにかさになっている部分にそれぞれ種子がついているそうです。よく見る松ぼっくりアカマツクロマツのものですが、その種子は風散布型といわれる種子を風に運ばせる方法で遠くに飛んでいくようになっています。たんぽぽなどと一緒ですね。

 風散布型の松ぼっくりは種子が成熟すると、かさが開き、鱗片が反り返ってすきまができます。「種子翼」といわれる羽根状のものについた種子は、松ぼっくりが地上におちる間に松ぼっくりから離れて、風に乗って飛んでいくそうです。そのため、地上におちた松ぼっくりには種がついていないことが多いですが、たまに残ってついているものもあるみたいなので探してみましょう。

 松の中には、リンゴ、ミカンなどと同じように動物に種子を食べさせることで遠くに運ぶ「動物散布型」という方法をとる種類もあります。ハイマツという種類がそうですね。日本では北海道などの寒いところや高山にしか分布していません。緑色の実をつける小さい松です。これらは種子が成熟してもかさが開くことはないそうです。

 リスが松ぼっくりをかじってエビフライみたいになったものをみたことがありますか。リスは、木の上のまだ柔らかい松ぼっくりのかさをかじって地上に落とします。その食べ残しがエビフライの見た目そのものなのです。リスは松ぼっくりを食べるのは夏から秋にかけてのようなので、秋の初めには森にエビフライが落ちているといいます。エビフライを作っているりす、一度はお目にかかりたいものです。