乾燥肌やけっこうヤバイ?

 いい皮ふの日です。日本臨床皮膚科医会が1989年に制定しました。「い(1)い(1)ひ(1)ふ(2)」の語呂合わせですね。乾燥する季節ですので、肌に気を遣う方も多いでしょうか。

 乾燥肌は秋から冬に症状が出やすいです。皮膚の表面の脂が減少することにより皮膚の水分が減少して乾燥が生じます。ドライスキンとも呼ばれますが、進行して皮膚のひび割れや痒みがひどくなるとそれは皮脂欠乏症という病気です。症状が出やすい部分はひざ下やすねと言われています。太もも、腰、わき腹などにも症状が出ます。皮脂欠乏症は、皮膚が乾燥し、角質がはがれてかゆみを伴うことで始まります。角質とは、皮膚の表面である表皮の一番外側にある細胞のことです。皮脂に次ぐ皮膚のバリア機能で、水分を逃がさないようにしています。角質は、ターンオーバーと呼ばれる肌の代謝サイクルによって古なったものは剥がれ落ちて新しい角質に代わっていきますが、皮脂が少なくなり水分が不足すると、ターンオーバーが遅くなり、そのサイクルが崩れると言います。結果、さらに皮膚の水分が少なくなるという悪循環が起きているのですね。

 皮脂欠乏症がひどくなると、亀の甲羅のように皮膚がひび割れて赤くなりかゆみも強くなっていきます。さらに進行すると皮脂欠乏性湿疹という湿疹を伴い、夜中に目が覚めるようになると言います。

 症状の予防、または進行を止めるために保湿剤は有効です。自分の肌に合うものを早めに塗るといいでしょう。特にお風呂の後は、皮脂が流れ落ちて乾燥しやすいです。自分の肌の能力を過信せずに、できる対策しましょう。

 お肌のケアとして角質ケアなんて言葉もあり、悪いものとも思われがちですが、お肌の脂と同様に絶対に必要な機能なので、こすり過ぎたりしないように。体はこすらず、優しくあわで洗う方がいいみたいですよ?