師走の候、冬将軍はお元気ですか。

 いよいよ12月となりました。今年やりたかったことはしっかりと済ませて、来年に持ち越さないようにしたいですね。

 旧暦の12月は師走(しわす)と呼ばれます。「極月」(きわまりづき)という言い方もするようですね。師走の語源はよくわかっていないようです。師(お坊さん)が忙しく走りまわるという説もありますが、語源ではなく後付けで考えられた俗説です。12月にだす、改まった手紙の書き出しでは師走の候などと書き出しますが、決まり文句として覚えておいた方が良いですね。

 親しい人への手紙の最初の挨拶として、冬将軍が到来し~などと相手を気遣う言葉も使う時期です。冬将軍とは、ロシアからやってくる本格的な寒気を指します。この寒気の正体は「シベリア寒気団」という、秋から冬にかけてシベリアの大陸上に居座る、低温で乾燥した気団です。日本ではこの寒気が南下してくることにより、日本海側では大雪が降り、太平洋側では乾燥した風が吹き荒れます。早ければ11月下旬から南下してきて、2月と同じくらいの気温になることもあるようです。気象情報では「真冬並みの寒さ」とよく表現されますね。冬将軍の由来は戦争の歴史にあり、ロシアへの進行が厳しい寒さによって失敗したことを「冬将軍に敗れた」と表現したことにあります。

 寒気によって急に寒くなる時もあるので、寒暖差に注意です。