木枯らし一号

 木枯らし一号というものがあります。木枯らしとは、日本の太平洋側地域において10月半ばから11月末までの間に吹く風速8m/s以上の北寄りの風のことです。冬型の気圧配置になったことを示す現象で、一番初めに吹く木枯らしは冬の始まりを告げます。木枯らし一号は関東地方と関西地方で条件が違い、それぞれ東京と大阪で別々に発表されます。木枯らし一号は吹かない年もあるようですが、去年は東京では11/4に吹いていますね。

 木枯らしが吹く仕組みは、水分を含んだ季節風が日本の中央の山脈を超える時に乾燥した空気となり、これが太平洋側に吹き抜けるからみたいです。季節風とは、文字通り季節によって吹く風です。モンスーンと呼ばれます。大陸と海の温度差によっておこり、冬は海の方が暖かいために大陸から海へ、夏は海の方が冷たいので海から大陸に向かって吹きます。風が暖かい方に流れるのは、風が気圧の高いところから気圧の低いところに流れるから。気圧とは空気の密度のことです。気温が高いほど空気は膨張し、空気の密度が低くなります。

 日本での冬の季節風ユーラシア大陸から日本海にむかって流れてきます。この季節風は暖流の対馬海流の影響を受けて水分を多く含んでいます。この湿った季節風日本海側には大雪を降らせますが、山脈を隔てた太平洋側には乾燥した風が吹くというわけです。通常、大陸からの季節風は乾燥していますが、日本では違った特徴があるみたいですね。

 秋となり空気が乾燥してきました。朝晩の冷え込みも強くなりますので、体調の変化に注意することにします。

 今日は木枯らしについてでした。