2021/10/21

 1879 年の10/21にトーマス・エジソンが 世界で初めて電球を完成させたことから、日本電気協会などが10/21を「あかりの日」としました。あかりのありがたみを認識する日だそうです。電球の完成に京都の竹をフィラメントに用いたことは有名ですね。今日はエジソンのことと、あかりの仕組みです。

 エジソンは19世紀に活躍したアメリカの発明家、起業家です。蓄音機・白熱電球・活動写真など生涯におよそ1,300もの発明と技術革新を行ったとされる人物です。発明家としての才能は誰もが知るところですが、エジソンは同時に優れた商売人でもありました。彼は生涯に14もの会社を設立し、莫大な富を築いています。「努力の人」としても知られ、日本語では「天才は1%のひらめきと99%の努力である」と訳される言葉が有名です。アメリカでも「天才には努力が必要」の意味で同じ言葉が用いられているそうです。若いころから睡眠時間を削って働き続け、80歳という年齢なっても1日16時間というペースで仕事を続けていたとか。信じられない努力をしていたんですね。

 一方、一般にエジソンの発明とされるものは、「エジソンが最初に発明した」とは言えないものもあり、それを改良して事業化し「最初に普及させたもの」であることも多いようです。エジソンの発明のイメージがある白熱電球もその一つで、最初に発明したのはジョゼフ・スワンというイギリスの化学者です。エジソンはこれを日本の竹を使って改良し、配電システムを構築して事業化しました。エジソンは「電球の発明者」ではなく、電球を改良して「電灯の事業化に成功した人」というのが正しいようです。

 では、白熱電球とはどういう仕組みでしょうか。白熱電球とは、ガラス球内のフィラメントのジュール熱による輻射(ふくしゃ)を利用した電球である、と説明されています。要は、電気抵抗が大きいフィラメントに電流を流した時の摩擦熱から光を得ているということです。エジソンは、このフィラメントに炭化させた竹を利用しました。現在はタングステンと呼ばれる金属が利用されています。白熱電球が電球切れを起こすのは、フィラメントが切れる(蒸発する)から。長持ちさせるために、フィラメントが空気中の酸素と結びついて切れないように,ガラス球の中は真空になっていたり、不活性ガスが封入されています。

 最近はより効率よく発行することが出来るLEDランプが登場して、白熱電球はなくなっていますね。地球温暖化防止・環境保護として、白熱電球の生産・販売が今後法律で禁止される国もあるみたいです。日本でも生産自体が徐々に中止となっているようです。今後白熱電球を見るのも難しくなるかもしれません。

 今日はあかりのお話でした。