2021/10/20

 10/18時点で、新型コロナウイルスワクチンを2回接種した人が約8,500万人となり、接種率は67%になったようです。3日で200万人近い人が接種しています。最近は新規感染者も減ってきたようで、東京では100人以下の日が続いています。重症の方もまだいますので、感染予防の対策はまだ続いていくのでしょうね。

 今日は、ワクチンってどういうモノなのか調べてみました。ワクチンとは、病原体に対抗する抗体を作り、免疫を得るために予防的に摂取するものです。病原体から作られた抗原そのものや、化学合成された遺伝子ワクチン、遺伝子組み換えによって大量発現されたタンパク質を投与するみたいです。

 ワクチンの歴史は、18世紀後半にイギリスから始まります。世界初のワクチンは天然痘のワクチンで、人がり患しても比較的軽度の症状しか出ない牛痘から天然痘の免疫を得るワクチンが作られました。

 ワクチンは大きくわけて、生ワクチンと、不活化ワクチンに分けられます。生ワクチンは毒性を弱めた病原体そのものを使用します。病原体を殺さずにその病原性を低下させてから体内に接種し、免疫を得ようとするものです。生ワクチンは不活化ワクチンに比べて獲得免疫力が強く、免疫持続期間も長いです。病原体は死んでいないため、免疫力が低下している人は接種することが出来ません。また、短い期間内に異なるワクチンを接種した場合、免疫獲得に失敗することがあるため、生ワクチン同士を接種する場合は、間隔は27日以上おくことになっているようです。

 一方不活性ワクチンは、病原体を殺して毒性をなくし、免疫をつけるために必要な成分を取り出してワクチン化したものです。生ワクチンに比べて副反応が少ない半面、免疫の続く期間が短いらしく、一定の間隔で2 - 3回接種して最小限必要な免疫をつけたあと、約1年後に追加接種をして十分な免疫をつけるものが多いようです。

 生ワクチンには、麻疹ワクチン、風疹ワクチン、水痘ワクチンがあります。不活化ワクチンには、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン、日本脳炎ワクチンなどがあります。インフルエンザワクチンを打ったからと言ってその病原体に感染するというわけではないんですね。

 コロナウイルスワクチンは、不活化ワクチンとして開発されたものもあるようですが、日本で接種が進んでいるファイザー社製やモデルナ社製ワクチンは生ワクチンや不活化ワクチンとも違うRNAワクチンというワクチン技術が使われているそうです。RNAは「組織に導入されるとメッセンジャーRNAとして働き、細胞に外来タンパク質を作らせ、適応免疫反応を刺激して、対応する病原体やがん細胞を識別して破壊する方法を体に教える。」という説明がされています。「体内に入ってきたコロナワクチンをやっつけろ」という指令を出した物質を接種するということでしょうか。すごい技術があるものです。

 人類の技術によってウイルスに効果的なワクチンが開発されていますが、ウイルスもまた人類に負けないように変化しているようです。ウイルスに打ち勝つ力になりたいところですが、一般人にはウイルス開発などできませんから、身近な感染対策で少しでも感染拡大を押さえる手助けをしたいですね。